ソラシス は、現在準備中です。

2021/09/10 11:34

こんにちは。アフリカ食品のソラシスジャパン店長おかたむです。


今日9月10日。何の日かご存知でしょうか。

WHO(世界保健機関)が定める「世界自殺予防デー」なんです。

そして、9月10日〜9月16日は〈世界自殺予防週間〉です。


「生きるエネルギーを届ける」を理念に掲げるソラシスとして、今日は読んでくださる皆さんへ

ぜひご自分の命、周りで共生する方々の「命」というものを考える日にしていただきたい。

そして、関わる人への声がけをしてほしい。

そんな想いをこめて、この記事を書かせていただきます。


【自殺の現状】

悲しいことに、(WHOによると)世界で死亡する100人に1人の死因は、自殺によるものです。

日本における自殺者数は、長年3万人規模を推移していましたが、過去10年連続で減少傾向にあり2019年は2万169人と、2万人を切りそうな兆しまでありました。


しかし、コロナ流行により、昨年2020年の自殺者数は2万1081人。10年ぶりに増加しました。


グラフを見てもわかる通り、全体的に日本の自殺者数は、男性の方が女性より多いことが特徴です。

しかし、昨年のコロナ禍で増えたのが、女性の自殺。


コロナ禍で非正規雇用の多い女性たちは仕事を失い、お金がなくなることで、生活や対人関係も悪化し、

家に閉じこもる生活の中で、心身ともにバランスを崩してしまい、自死に追い込まれた方が多いと聞きます。


こうした、複合的にいろんな要因が絡みあっている自殺の問題は、個人の問題ではなく社会的な課題では

ないでしょうか。


昨年1年間の男女の自殺者数推移を見てみると、6月〜10月に急増していることがわかります。

これは、7月の著名俳優の自殺、9月の著名女優の自殺による影響が大きいと見られています。


でも、これはそれだけ自殺に追い込まれるほど心身を追い詰められ続けた”自殺者予備軍”が女性たちに多く、

著名人の自殺が大きく報じられたことがトリガーとなり、増えたことが想定されます。



【自殺要因】

自殺要因はあらゆることが考えられますが、原因は1つではないといわれています。


専門家の方の話だと

「生きることへの促進要因」より「生きることの阻害要因」が大きくなると、自殺へ追い込まれやすい

とされています。




◉引用元:日本財団HP:https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2021/55066


つまり、「お金」「人とのつながり、信頼関係」が希薄になり、

そこに容赦なく「感謝も評価もされず、稼働し続けなければならない現実(長時間労働、家事育児、介護)」が重なると、

心身がすり減り続け、明るい将来が描けなくなり、未来を生きていくためのエネルギーがなくなってしまう。


逆に、未来へ目を向けられるための「安定した収入」「感謝、貢献できる仕事や趣味」「人とのつながり、信頼」が

あれば、しんどくてもなんとか生きていける。


つまりは、「自分の生きてる価値」を感じられることが増えれば増えるほど、生きるエネルギーを感じやすくなります。

どうしても、今は資本主義で競争社会なので、他人に評価されないと自分の価値を見失いがち。


若い世代を中心に、そうした「生きづらさ」が自殺へ繋がる要因ではないでしょうか。


今は安定した仕事につき、収入も安定し、家族や友人とうまくいっている人も、景気の悪化や、リストラ等で

その礎が崩れてしまうと、生きるパワーを失うスパイラルへ入ってしまうことだって考えられます。

自殺は、誰にだって起こりうることで、他人事ではない問題なのです。


【自殺予防に何ができるか】

私も、学生時代に同級生を自殺で失い、社会人になってからも同僚を自殺で失くしました。

昨日まで元気に学校や会社に来ていた人が、突然何も言わずに命を絶ち、本当に無力感しかありませんでした。

と同時に、「なんで気づけてやれなかったんだろう」と悔やんでも、もう遅いということを痛感しました。


だから、これをお読みの方には今すぐできることとして「声がけ」をして欲しいな、と思います。


「あの人、元気ないな」

「おかしいな?」


そういう小さい違和感を少しでも感じたら、「おはよう」「最近どう?」「顔色悪いけど、どうしたの?」

何でもいいので、声をかけてほしいです。


人を自殺へ追い込む要因は、社会の「無関心」だと私は思います。


まずは自分の身近なところから見渡して、気になる人がいたら声をかけてみるところから始めてみませんか。

少なからず、この記事を読んでくださる方には、それを積極的に行い「ゲートキーパー」として周りへ愛情を持って接してほしい。

そう思います。


人間、今生きてるだけで十分尊いです。

「お前は社会に貢献してない」など、過度に他人を評価せず、存在そのままを受け止めてほしいです。


もし、あなた自身が「もう限界」と思っているのなら、周りに話せなくてもこうした第三者機関へ話してみてほしいです。

→いのちSOS:https://www.lifelink.or.jp/inochisos/

ソラシスへメールくださっても構いませんので、連絡ください。(shop@solasisjapan.com)


最後に、「でも、どうやって声かけたらいいの?」と思っている方へ

厚労省のページに声がけについてわかりやすいページがあったので

そのまま抜粋します。


「うざいと思われたらどうしよう?」

「話してもらなかったらどうしよう?」

と思っているうちは、自分のことしか見えてない証拠。


断られても、命をとられるわけじゃないので、少しでも気になる人が身近にいたら、愛を持って声をかけてみてください。

今日をきっかけに、あなたが「ゲートキーパー」として身近な人の大切ないのちを守る仲間になってくだされば嬉しいです。


(以下、厚労省HPより抜粋)


「いつもと違う」に気づいたら?

まずは勇気を出して「声かけ」を。接し方のポイントは「り・は・あ・さ・る」

もしも、いつも顔を合わせる人が最近元気ないなど、いつもと違っていたら・・・。まずは勇気をもって、「どうしたの?」「よく眠れている?」などと声をかけてみませんか。「周囲が手を差し伸べ、話を聞くこと」によって、結果として自殺を考えた本人がそれを乗り越えられることにもつながっています。
また、うつ病などの心の病気が疑われる場合は、早めに医療機関やカウンセラーなど専門家への相談が大事です。本人を理解してくれる家族、友人などの周囲と連携して、専門家への相談に一緒について行くなどによって促しましょう。

悩んでいる人への接し方については、メンタルヘルス・ファーストエイド(※)による心のサポートが役立ちます。これはメンタルヘルスの問題をもつ人に対して、適切な初期支援を行うための5つのステップからなる行動計画のことで、「り・は・あ・さ・る」と覚えられます。
※メルボルン大学オリゲン研究センターの研究者であるベティ・キッチナー氏とアンソニー・ジョーム氏が開発。

■悩んでいる人への接し方~メンタルヘルス・ファーストエイドによる支援~

「り」 リスク評価

自殺の方法について計画を練っているか、実行する手段を有しているか、過去に自殺未遂をしたことがあるか、を評価しましょう。
「消えてしまいたいと思っていますか?」「死にたいと思っていますか?」とはっきりと尋ねてみることが大切です。

「は」 はんだん・批評せずに聴く

どんな気持ちなのか話してもらうようにしましょう。責めたり、弱い人だと決めつけたりせずに聴きましょう。この問題は、弱さや怠惰からくるのではないことを理解しましょう。

「あ」 あんしん・情報を与える

現在の問題は、弱さや性格の問題ではなく、医療の必要な状態であること、決して珍しい病気ではないことを伝えましょう。適切な治療で良くなる可能性があることも伝えましょう。

「さ」 サポートを得るように勧める

心療内科や精神科を受診するように勧めてみましょう。「心の問題が体に関係することもあるので、専門家に心のことも相談してみましょう」といった言い方が、受診への抵抗感を減ずるかもしれません。

「る」 セルフヘルプ

アルコールをやめる、軽い運動をする、リラクゼーション法(ゆっくりと呼吸する、力を抜く等)などを行うことによって、メンタルヘルスの問題による症状が緩和されることがあります。
家族などの身近な人に相談をすることや、自助グループへの参加を勧めてみたりするのもよいかもしれません。

このように、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る人のことを命の「門番」という意味で「ゲートキーパー」と呼びます。

4.「ゲートキーパー」になるには?

特別な資格は不要。その役割は「気づき」「傾聴」「つなぎ」「見守り」の4つ

ゲートキーパーの役割とは、心理、社会的問題や生活上の問題、健康上の問題を抱えている人など、自殺の危険を抱えた人々に気づき適切にかかわることですが、そのために必要となる特別な資格はありません。地域のかかりつけの医師や保健師などをはじめ、行政や関係機関などの相談窓口、民生委員・児童委員や保健推進委員、ボランティア、家族や同僚、友人といった様々な立場の人たちがゲートキーパーの役割を担うことが期待されています。各々の領域によって求められる役割は異なりますが、ポイントとなる主な要素は「気づき」「傾聴」「つなぎ」「見守り」です(下記参照)。 

■ゲートキーパーの役割

気づき
家族や仲間の変化に気づいて、声をかける

(声かけの例)

  • 眠れてますか?
    (2週間以上続く不眠はうつのサイン)
  • どうしたの?何だか辛そうだけど・・・
  • 何か悩んでる?よかったら、話して。
  • なんか元気ないけど、大丈夫?
  • 何か力になれることはない?

傾聴
本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける

(ポイント)

  • 話せる環境づくり
  • 心配していることを伝える
  • 悩みを真剣な態度で受け止め
  • 誠実に、尊重して相手の感情を否定しない
  • 話を聞いたら、ねぎらいの言葉を

つなぎ
早めに専門家に相談するよう促す

(ポイント)

  • 紹介にあたっては相談者に丁寧な情報提供を
  • 相談窓口に確実につながるように、可能な限り家族や友人など周囲の連携先に直接連絡を取り、相談場所や日時を具体的に設定、相談者へ伝えること(相談者の了承を得た上で)
  • (一緒に連携先に出向くのが難しい場合)地図やパンフレットといったアクセスなどの情報提供を

見守り
温かく寄り添いながら、じっくりと見守る
(連携後も、必要があれば相談に乗ることを伝える)

また、ゲートキーパーとしての心がけも参考までにご紹介します。

■ゲートキーパーの心がけ

  • 自ら相手とかかわるための心の準備をしましょう
  • 温かみのある対応をしましょう
  • 真剣に聴いているという姿勢を相手に伝えましょう
  • 相手の話を否定せず、しっかりと聴きましょう
  • 相手のこれまでの苦労をねぎらいましょう
  • 心配していることを伝えましょう
  • 分かりやすく、かつゆっくりと
  • 一緒に考えることが支援です
  • 準備やスキルアップも大切です

自分が相談にのって困ったときのつなぎ先(相談窓口など)を知っておきましょう
ゲートキーパー自身の健康管理、悩み相談も大切です